中国人さん「日本人のアニメーターの人件費は安くて助かります、こんなに貰っていいんですかと言ってきます」

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「厚塗りはとくに人気です。このクオリティで仕上げるクリエイターは(中国に)少ない」

 そんな中で増えた中国人からの依頼だったが、彼らは十分な資金と制作期間を有していた。当時の中国では油絵の具を厚く塗り重ねたような色彩の立体感がある厚塗り(美麗塗りとも)が人気だった。そのころ日本でヒットした『聖戦ケルベロス』などの影響もあったのだろう。お金はきっちり支払われた。

「それにしても安くて助かります。日本人は素晴らしい。なぜ安いのですか」

若干高めに提示してみたが、彼らはそれでも安いという。別の中国のエージェントなどはこちらが驚く金額を提示してきた。とにかく彼ら中国人が口をそろえるのは「日本人は凄い」そして「日本人は安い」だった。イラストレーターの中には「こんなに貰っていいんですか!」と言う人もいた。他社でどれだけ中抜きされていたのだろう。金はどこに消えたのか。

断っておくが、ここで問題にする「中抜き」とは本来の直接取引の意味ではなくピンハネ、中間搾取の意味の「中抜き」である。2000年代の派遣問題あたりからこの意で使われるようになったが、業界の隠語としては古くからある。またソシャゲもピンキリ、近年では徹底した内製化でクオリティの維持と制作の透明化を図っている日本企業もある。あくまで本稿の本旨は現場に金が回らない「中抜き」と、それによる国際競争力の相対的な低下にある。

アニメの現場の食べていけない、は他と比べても異常

「アニメーターも条件が良ければ、どんどん中国の仕事をしたほうがいいと思います」

旧知のフリーアニメーター氏が語る。緊急事態宣言どころかまん延防止等重点措置まで一気に取っ払われた都内ファミレスは先月より賑わっていた。いつも饒舌な彼だが、今日はとくに舌鋒鋭く止まらない。アクリル板越しに身振り手振りで訴える。

「日本の単価なんて1980年代から変わってません。人気アニメでも変わりませんよ」

動画か原画かはもちろん、クオリティや拘束などの諸条件で単価は変わるが安いのは事実。筆者の中での平均単価は動画で100円から200円、原画で2000円から5000円といったところか。この金額感は1990年代のものだが、いまもそれほど変わらないだろう。

「アニメは現場に金がないんです。不思議でしょう、実際に作る人に金が来ない」

 変えようと努力している制作会社もあるが肝心の金が降ってこない。

「私が新人のころといまの新人、ほとんど単価が変わらないんです。30年間同じなんて凄いですよね」

アニメーター氏はそう自嘲するが、そもそも日本人の1990年の平均給与が425万2000円、2020年が433万1000円なのでアニメーターに限らず日本そのものの賃金も30年間ほぼ変わっていない。消費税3%、国民年金が8,400円、介護保険料も後期高齢者医療保険料もない身軽な時代に比べれば現代のほうが間違いなく負担は大きい。物価も消費者物価指数では1990年をおおよそ92とするなら2020年は102、デフレデフレと言いながら日本の物価は1割上がっている。

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みんなの声

「日本人クリエイターは質が高いが安いので助かる」とアジアの国々から言われる時代になったということだ。

ゲームクリエイターの1人です。 ゲーム業界の年収もあんまり大差はありません。 自分は新卒時150万という年収でした。年収低い割に忙しい時はかなり残業もあり、23時退社もありました。 低すぎて今の会社は退社しました。

安くて質がいい、道具としちゃ最高じゃないですかw

ガンダムを国民的アニメだと言ってるのを見て思いましたが、ポケモンとデジモンとガンダムとゾイドを全て同じ時間に放送したらどれが一番視聴率取れるんでしょうね。

わかっちゃいたけど、ハッキリ言われるとショックだな。アニメでこれじゃ、全ての分野でそうなっちゃってるな。

うーん! 中国案件、もっとギャラ交渉しよう(笑)

「中抜きというより泥棒」 単刀直入なワードいいね

ほんの10年くらい前までは中国が下請けだったのに、すっかり逆転してしまったね。

悲しむべきことにアニメ業界だけでなく全ての産業がこうなりつつあるんだよな。

映像だってそうだ。 赤いNの仕事だって少し前は予算は桁違いにあったが、日本は安く仕上げられると知ってから、どんどん下がってきてる。 対価は専門技術には代理店のクソやろうどもではなく、現場に支払われるべきである。








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